VMwareでは各メジャーバージョンの中で随時パッチがリリースされている。従来、vCenterがないスタンドアロン環境ではesxcliによりVIB (VMware Infrastructure Bundle)をインストールする必要があった。しかし、ESXi6.5ではスタンドアロンで使用可能なWebGUIが搭載されているため、通常使用の管理画面から簡単にインストールすることができる。
なお、今回はGoogle ChromeからESXi Web Clientへのログイン時のエラーの対応としてesx-uiのパッチを適用する。なお、私の環境ではエラーが出てもF5更新すればエラーを抜けられた。
- VIBをダウンロードする
- ZIPファイルのままではNG
- VIBファイルを取り出す
- Web Client からの運用は非現実的
- まとめ - ESXi6.5 Web ClientからVIBでパッチ適用する
VIBをダウンロードする
VIB(パッチ)はMy VMwareからダウンロードできる。(要ログイン)
KBのバグ修正情報等を参考に該当するパッチをダウンロードする。
期待していたのは、Yum等のパッケージ管理のように、オンラインのリポジトリ(Depot)にアクセスしてアップデートするような動作だった。しかし、リポジトリは見つけられずローカルにダウンロードするしかないようだ。
ZIPファイルのままではNG
ダウンロードしたVIBはZIP形式で圧縮されている。残念ながらそのままではWeb Clientからはインポートできない。手順は以下の通り。
データストアにZIPファイルをアップロードする。アップロードしたパスを控えておく。
ストレージ情報からベースのパスを取得する。表示は短縮されているが、トリプルクリックで非表示部分を含め取得できる。
ホスト > 管理 > パッケージ > アップデートのインストール
からインストールする。
先ほどのファイルパスを加えてフルパスで指定する。
後述するが、VIB単体でのバージョンアップはVMwareとしてのサポート対象外となってしまう。私の場合は個人的な検証利用なので問題ない。
このホストが VMware Update Manager によって管理されている場合、更新を実行するとホストが非準拠になる場合があります。続行しますか?
エラーになる...
! アップデートを適用できませんでした: アップデートが指定された形式ではありません。VIB ファイルへのパスまたは URL を指定してください。
メッセージより、ZIP形式ではダメなのだろう。
VIBファイルを取り出す
ダウンロードしたZIPファイルにはVMwareのindex情報などとともに各種VIBファイルが含まれている。内容はこのような感じ。
ZIPファイルを解凍してVIBファイル単体をアップロードする。
数秒でアップデートが完了する。(完了メッセージは撮り忘れ...)
esx-uiがバージョンアップされた。1.8.0 -> 1.18.0
Web Client からの運用は非現実的
パッチ適用作業をしてみて、正直なところ、ESXi Web Client (GUI) からのVIBインストール運用は実用に耐えないと感じている。また、VMwareのサポートを受けられなくなる点もデメリットと考えられる。
運用ハードルを下げるためにWeb GUIからの作業を実施したが、結局個別のVIBを選定したりと、それなりの知識が求められる。また、そもそもESXiを運用する人は前提知識とスキルがあるはずなので、CLIからコマンドでアップデートする方が効率も良さそうだ。
ちょうど同時期に同様の問題でパッチ適用をされている方がいらっしゃいました。こちらの手順を参考にCLIからVIB一色のインストール作業をしようと思います。
まとめ - ESXi6.5 Web ClientからVIBでパッチ適用する
ESXi6.5 Web ClientからVIBのパッチを適用できた。一連の作業を実施したものの、結果としてWeb GUIからのパッチ適用作業はメリットが少なく、従来通りCLIでアップデートする方が良さそうだ。